相続時精算課税制度と養子縁組・解消
相続時精算課税制度の適用対象は原則として、65歳以上の親から20歳以上の子供への贈与に限られていますが、この子供の中には養子も当然に含まれています。ただし、注意が必要です。
養子縁組・解消の時期と贈与の時期
養子縁組する前にその贈与者から贈与を受けた財産については、相続時精算課税の適用を受けることはできません(
相基通21の9−1)。しかし、贈与者の養子となった時以後に、その贈与者から贈与を受けた財産については、相続時精算課税の適用を受けることができます。
また、その後に養子縁組の解消をして、特定贈与者の推定相続人でなくなった場合でも、その特定贈与者からの贈与により取得した財産については、引き続き、相続時精算課税が適用されます。
【事例】養子縁組・解消の前後に財産の贈与を受けた場合
09年 1月20日 財産の贈与(イ)
09年 5月5日 養子縁組
09年11月20日 財産の贈与(ロ)
10年1月24日 養子縁組の解消
11年5月30日 財産の贈与(ハ)
09年の贈与について相続時精算課税を選択した場合、養子縁組により贈与者の推定相続人となった以後の贈与(ロ)は、相続時精算課税の適用を受けることができます。したがって、養子縁組前の贈与(イ)については、暦年課税により贈与税額を計算し、養子縁組以後の贈与(ロ)は、相続時精算課税により贈与税額を計算します。なお、養子縁組前の贈与(イ)に係る贈与税額の計算に当たっては、基礎控除(110万円)の適用があります(
相基通21の9-4)。
また、養子縁組の解消前の贈与(ロ)について、相続時精算課税の適用を受けている場合には、養子縁組の解消後の贈与(ハ)についても、相続時精算課税が適用されます。