相続時精算課税制度>>一般の相続時精算課税制度
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相続時精算課税制度の導入された趣旨

 相続時精算課税制度を理解しようとするならば、まず、導入された趣旨というものを明確に理解する必要があります。
  

家族4人をモデル

 わが国では、高齢化が進んでいるために、相続による次世代への資産移転の時期が従来よりも大幅に遅れています。そのため、生前贈与による資産の移転の円滑化を促進し、結果的に、経済社会の活性化をする必要があったということです。つまり、経済を活性化するために、お金を使ってくれる若い世代に対しての生前贈与を、行いやすくする必要があるということです。
 若い世代へ、資産を円滑化に移転するという意図があるために、この制度はシステム的によくできています。例えば、贈与者は65歳以上の親、受贈者は贈与者の推定相続人である20歳以上の子とされています。これは、年金制度とリンクをしているということです。年金がもらえるようになれば、財産をあげやすいだろうということです。また、財産を貰う立場の人は若く、消費をしやすい傾向にあります。
 また、特別控除額2,500万円は、家族4人をモデルにして設けられた金額ということです。つまり、一家の長お父さんが亡くなった場合、お母さんと子供2人が法定相続人となるため、基礎控除額が8,000万円となります。1人あたりの金額は8,000万円÷3のため、2,666万円となり、キリがいい数字ということで2,500万円というわけです。つまり、2,500万円以上の贈与をした場合に税金がかかるのは、将来、相続税が発生する可能性があることを見越していて、国はあらかじめ、その分を払っておいてもらうのです。ただし、あらかじめ一定額の贈与税を払っておいた方が、将来、相続税を払う立場の人にとっても良いと思います。なぜなら相続の時とは、将来のことですから、そのときまでに贈与財産を消費してしまい、また、手持ちのお金もない可能性もあります。それでは、相続税を払えないでしょう。ですから、2,500万円以上の財産を貰った場合に、20%の贈与税を払っておくことは、相続税の前払いとなるため滞納する可能性が少なくなるのです。
 このように、相続時精算課税制度とは、実によく考えられて作られた制度だということがわかります。