相続時精算課税制度>>一般の相続時精算課税制度
    一般    住宅    計算    節税・対策    書き方    法令        ご依頼

相続時精算課税制度のメリット・デメリット

 相続時精算課税制度のメリット・デメリットについて説明します。
 

相続時精算課税制度のメリット

(1)一度に大型贈与がしやすい
 相続時精算課税制度では子供1人につき、2,500万円までは親が贈与しても、子供には贈与税がかからないのです。また、2,500万円を超えた金額に対しても一律20%の贈与税がかかるだけです。これがどのくらい安いかといいますと、暦年課税制度で2,500万円の贈与を受けると贈与税額は970万円となり、ほぼ40%の税金になります。それが相続時精算課税制度の場合、贈与税額は0円になります。一度に大型贈与がしやすいということです。
 
(2)収益物件の贈与により、相続財産の増加を防ぐ
 アパートなど収益物件を贈与すれば、贈与後はその果実(賃貸収入)は子供のものとなるため、相続財産の増加を防ぐ効果があります。
 
(3)将来価値の上昇する財産を贈与すれば、節税になる
 相続財産と合算する贈与財産(相続時精算課税適用財産)の価額は、贈与時の価額とされています。そのため、土地、自社株など将来値上がりしそうな財産を贈与し、相続時に実際に価額が上がっていれば、結果的に節税となります。
 

相続時精算課税制度のデメリット

(1)暦年課税制度には戻れない
 いったん相続時精算課税制度を選択すると、その贈与者については、従来からある110万円(基礎控除額)まで税金がかからないという暦年課税制度には戻れません。
 
(2)相続税を安くすることができない
 相続時には、贈与財産(相続時精算課税適用財産)と、相続または遺贈された財産を足した額に相続税がかかるため、基本的に相続税を安くすることはできません(上記メリット(3)の場合、除く)。暦年課税制度による贈与を、コツコツした方が、結果的に相続税は安くなります。
 
(3)近い将来、相続税の大改正がある
 平成21年度に、相続税の大改正がある予定でした。100年に1度の大不況のため、この大改正は見送られましたが、間違いなく、近い将来に大改正があります(平成23年度も見送られそうですが、24年度はありそうです)。
 現行では、相続税がかからない人でも、改正後には相続税がかかってしまう人がたくさんでてきます。そのため、相続税が将来かからないと見込んで相続時精算課税制度を利用したのに、実際は相続税がかかってしまうという人もたくさんでてくるでしょう。ただし、ものすごいパニックになると思うので、相続税の大改正前に相続時精算課税制度を利用した人には、救済措置を設ける可能性もあるかもしれませんが、どうなるかはわかりません(多分、救済措置はないでしょう)。
 ですから、財産が現行の相続税の基礎控除額以下だからといって、安易に相続時精算課税制度を利用するのは危険でしょう。