相続時精算課税制度>>一般の相続時精算課税制度
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相続時精算課税制度と相続放棄

 相続時精算課税制度を利用しても、相続放棄する権利を失うわけではありません。なお、相続時精算課税制度を利用して贈与された財産は、すでに受贈者の財産となっているため、その後、相続放棄をしても受贈者の財産であることには変わりがなく、放棄することにはなりません。ただし、注意点があります。
 

相続税の計算

 相続税の計算において、相続放棄をしても、相続時精算課税制度によって贈与により取得した財産は、相続により取得した財産とみなされます(相法21の16@)。なお、相続税を計算する上では、相続放棄した方も相続人の1人とみなして法定相続人に含めることになります。
 例えば、相続時精算課税制度によって4,000万円の贈与を受けて、300万円の贈与税を支払ったとします。相続放棄をした場合、相続時精算課税制度によっての贈与財産以外には相続財産がないという状況になります。この場合において、4,000万円は相続税の基礎控除額に満たないので、贈与税300万円は還付されるということになります。
 

詐害行為取消

 相続時精算課税制度の利用と、その後の相続放棄といいますと、被相続人・贈与者の債務超過というケースをよく目にします。この場合、2つのパターンに分けて考えます。
 贈与時に贈与者が債務超過であり、債権者への弁済を意図的に免れる目的で財産を贈与したような場合は、詐害行為取消(民法424426)の対象となるため、贈与が取り消される可能性があります。
 一方、贈与時には財産が十分あったが、不幸にもその後の状況の悪化で債務超過となってしまったというような場合は、詐害行為取消の対象とはなりません。